EU　国別排出上限指令遵守状況を公表。11ヶ国が上限値越え

【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2014.04.11 【情報源】EU／2014.03.28 発表

　欧州環境庁は、国別排出上限指令（NEC指令）で定められている4つの大気汚染物質の排出上限値について加盟国27ヶ国から提出された遵守状況を公表した。対象の汚染物質は、二酸化硫黄（SO2）、窒素酸化物（NOx）、非メタン揮発性有機化合物（NMVOC）およびアンモニア（NH3）であり、加盟国11ヶ国が、少なくともひとつの物質の上限値を超えて排出していることが示されている。多くの国で超過したのは窒素酸化物であった。これは、道路輸送がEU全域の窒素酸化物排出量の40％に起因し、さらに過去20年間で予測されていたよりも削減が進まなかったことが、多量の窒素酸化物排出量の主要因となっている。デンマークとフィンランドはアンモニアの上限値を超過し、ルクセンブルクは非メタン揮発性有機化合物の上限値を超えた。2物質の上限値を超過したのはルクセンブルクのみであった。全27ヶ国が二酸化硫黄の排出上限値を遵守した。オーストリア、ベルギー、フランス、ドイツ、アイルランド、ルクセンブルク、スペインは、窒素酸化物を3年間継続して超過するなど、今回公表されたデータでは、複数の国が、継続して問題を抱えていることが示された。結果詳細は、6月に公表される。【欧州環境庁】