一般財団法人環境イノベーション情報機構
「生態系に基づくアプローチ」でアフリカの食料安全保障と気候変動への適応を目指し、国連環境計画などが会議開催
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2013.09.06 【情報源】国連/2013.08.23 発表
国連環境計画(UNEP)は、2013年8月20・21日の両日、国連食糧農業機関(FAO)や各国政府等と協力し、第1回アフリカ食料安全保障・気候変動適応会議をナイロビのUNEP本部で開催した。この会議は、アフリカで自然災害や生態系劣化、水不足、自然資源減少等によって作物収量が低下し、食料不足が深刻化する中で、生態系の回復を通じて生産性を高め、食料安全保障と気候変動への適応を実現していくことを目指して開催された。会議では、産業界やNGOを含む800人近い参加者が、柔軟で応用範囲が広く、コスト対効果が高い「生態系に基づく適応アプローチ」(EbA)の重要性を認め、これを支持する会議宣言を採択した。宣言には、以下のような要請が盛り込まれた。・EbAの資金調達と規模拡大
・UNEPとFAOは、各国政府と地域機関に、EbAを各国の政策枠組み内に制度化し、EbAのための資金調達の仕組みを確立し、脆弱な人々の食料権を定める指針を実施するよう要請する。
・アフリカ諸国は、EbAを採択し、生態系の状態と国内政策の詳細な評価、EbA導入の障壁特定、能力や政策の不足部分特定、政策の一貫性確保を行う。
・アフリカ環境閣僚会議は、本会議の勧告と宣言を採択する。
・アフリカ適応知識ネットワーク(AAKNet)は、技術的情報を普及させる。
【国連環境計画】