一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、住宅の鉛リスクに注意を呼びかけ
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2013.04.04 【情報源】アメリカ/2013.03.21 発表
アメリカ環境保護庁は、住宅に用いられている鉛の健康被害について注意を呼びかけている。アメリカでは1978年以前に建てられた住宅や集合住宅用建物には、含鉛塗料が使われている可能性が高い。こうした住宅では、やすり掛けや裁断、解体など一般的な改修作業でも、含鉛塗料を剥がして危険な鉛塵・鉛片を発生させる。鉛塵の吸入や鉛を含む土や塗料片を口に入れて鉛が体内に入ると、脳や神経系にダメージを与え、学習障害や発達遅滞の原因となる。特に小児に有害で、胎児期であっても影響を受ける。一見健康そうな子どもでも、体内に高レベルの鉛を持つこともある。この鉛の危険を減らす方法は多数ある。多くの場合、含鉛塗料も良好な条件下であれば安全上の問題はない。しかし不適切な方法で含鉛塗料を剥がすと、子どもや妊婦への危険が増すことがある。含鉛塗料の危険性と、安全な作業方法についての意識向上が、住人、特に子供や妊婦、そして作業者自身の鉛中毒を減らすことになる。
1978年以前に建設された建物で改築や修理を検討している場合は、住人の安全確保の知識を持っている鉛安全認定業者に依頼し適切な改修を行うようEPAは勧めている。【アメリカ環境保護庁】