一般財団法人環境イノベーション情報機構
ボン条約 ジンベイザメやホホジロザメなどの保護で国際協力を強化
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2010.02.24 【情報源】国連/2010.02.12 発表
ジンベイザメやホホジロザメ、ウバザメなど個体数が減少している7種類のサメを保護するため、移動性野生動物の種の保全に関するボン条約に基づいて、新たな協定が締結された。フィリピンのマニラで開催された会合で、各国政府の代表は、移動性のサメの保護に関する覚書の本文に合意。7種類のサメは、ボン条約の附属書I(絶滅の恐れのある移動性の種)、附属書II(補足協定の対象となる種)に追加されることが同意された。
過剰捕獲、漁業での混獲、違法取引、生息地の破壊、餌となる種の減少、水銀などによる汚染、地球温暖化の影響といった海洋環境の変化が、サメを脅かしている。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、14種類のサメが絶滅の危機に瀕しているとされた。
商業的な漁業の対象となる生物種が、ボン条約の仕組みで保護されるのは初めてのこと。
ボン条約に基づく協定では、移動性のサメの個体数の回復と長期的な存続を目指す。最初のステップとして、保全・管理のための計画が検討されている。