一般財団法人環境イノベーション情報機構
スイス・ダボス 世界経済フォーラムで生物多様性問題について議論
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2010.02.04 【情報源】国連/2010.01.29 発表
スイスのダボスで1月27〜31日まで、毎年恒例の「世界経済フォーラム」が開催され、環境問題が重要なテーマとなった。第15回気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)では、とくに生物多様性の保全が、地球温暖化問題に取り組むための重要な最初の一歩だと認識されたが、世界経済フォーラムでは、さらに、各国の具体的な行動に向け、議論が交わされた。
また、1月28日の生物多様性をテーマとしたセッションでは、国連環境計画(UNEP)の「生態系と生物多様性の経済学(TEEB)」プロジェクトで研究リーダーを務めるスクデフ氏が、生物多様性は、人類の福祉を支えるだけでなく、経済に価値を与える手段としても重要であることを強調した。
1月30日には、UNEPのシュタイナー事務局長が、生物多様性に関するパネルディスカッションに参加し、自然資本に投資することの重要性について議論。特に、森林減少と森林劣化に由来する排出削減(REDD)制度は、生態系の喪失や地球温暖化問題の解決に大きな可能性があるという。
この他、「コペンハーゲン後、前進するための具体的な方法」、「持続可能な消費に向けたガバナンスの展望の再構築」、「農業のための新ビジョン」といった議題が話し合われた。【UNEP】