一般財団法人環境イノベーション情報機構
タイ・バンコクでCOP15準備会合開催 EUが交渉スタンスを示す
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2009.10.01 【情報源】EU/2009.09.25 発表
タイ・バンコクで、9月28日〜10月9日まで、第15回気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)の準備会合が開催される。12月のCOP15では、地球温暖化防止に向けた国際的な取り決めに合意することを目指している。バンコクでの会合を前に、EU議長国のスウェーデンと欧州委員会は、地球温暖化防止に関する野心的な合意に向け、明確に前進するよう関係者に呼びかけた。
これまでの3回の公式会合、ドイツ・ボンでの8月の非公式会合でも大きな進展がなく、12月のコペンハーゲンでの交渉に間に合わせるために、バンコク会合では交渉文書を作成し、ペースを上げなければならない。そのために、交渉過程を効率化する必要がある。
今回の交渉で、EUが重視しているポイントは、「工業国については拘束力ある排出削減目標を設定すること(同程度の努力が前提)」、「途上国については排出抑制のために適切な対策を講じること」、「気候変動への適応対策に関する枠組みづくり」、「熱帯の森林破壊・劣化を食い止めるための活動及び持続可能な森林管理を促進するための活動」、「土地利用、土地利用の変化、林業部門(LULUCF)による排出量を算定する規則の改定」、「国際的な炭素取引市場の拡大(途上国への財政支援の財源等)」、「技術協力や低炭素経済の進展を促す資金拠出に関する包括的な政策パッケージ」など。
EUでは、引き続き、気温の上昇幅を産業革命前から2℃以内に抑えるよう主張し、排出削減目標として、工業国については2020年までに1990年比25〜40%、途上国については2020年までに何もしない場合の排出量に比べ15〜30%減とする必要があるとしている。
なお、次回、スペイン・バルセロナで11月2〜6日に開催される準備会合が、COP15前の最後の準備会合となる。【欧州委員会環境総局】