一般財団法人環境イノベーション情報機構
第4回POPs条約締約国会議 有害物質リストへの追加を決定
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2009.05.20 【情報源】国連/2009.05.09 発表
残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)第4回締約国会議は、5月9日、廃止や規制の対象となる有害物質のリストに、9種類の化学物質を追加することを合意して閉幕した。今回、追加された物質は次のとおり。●附属書 A(廃絶)
・α−ヘキサクロロシクロヘキサン(農薬リンデンの副生成物)
・β−ヘキサクロロシクロヘキサン(農薬リンデンの副生成物)
・ヘキサ−及びヘプタ-ブロモジフェニルエーテル(難燃剤等)
・テトラ−及びペンタ-ブロモジフェニルエーテル(難燃剤等)
・クロルデコン(農薬)
・ヘキサブロモビフェニル(難燃剤等)
・リンデン(農薬)
●附属書 B(制限)
・PFOS及びPFOSF(撥水撥油剤、調理器具のコーティング剤等)
●附属書 A(廃絶)と附属書 C(非意図的な放出の削減)
・ペンタクロロベンゼン(農薬、難燃剤、PCB製品等に含有)
なお、これまで、有害物質のリストには、ダイオキシンやPCB、殺虫剤のDDTなど、12種類の物質が掲載されていた。
また、今回の会議では、マラリア対策等に使用されているDDTの管理に関する「DDTグローバル・パートナーシップ」、PCB廃止に向けた協力のための枠組「PCB廃止ネットワーク」が承認された。
さらに、ストックホルム条約の有効性を評価する手続きについても検討が行われた。国・地域の様々なモニタリングシステムに立脚した地球規模のモニタリングプログラムにより、環境中・人体中に潜むPOPsの種類や量を変化を描き出すことができると期待されている。【UNEP】