一般財団法人環境イノベーション情報機構
ダーウィン・イニシアティブの新規プロジェクトに3年間で900万ポンド
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2008.07.10 【情報源】イギリス/2008.06.30 発表
イギリスのラドック大臣(野生生物担当)は6月30日、ダーウィン・イニシアティブにより、世界の野生生物保全プロジェクトに今後3年間で少なくとも900万ポンドを拠出すると発表した。このイニシアティブは、生物多様性には恵まれているが、資金が十分にない途上国において、野生生物の保全プロジェクトの立ち上げ及び拡大に、3年間、資金とイギリス人専門家による支援を提供するもの。1992年の創設以来、146カ国の途上国で、500件以上の環境保全プロジェクトと100件以上の関連プロジェクトに対して、6500万ポンド以上が拠出されている。
一例として、1994年からタイのチェンマイ大学森林回復研究部(FORRU-CMU)とイギリスのイーストモーリング研究所が協同実施している森林再生プロジェクトがある。このプロジェクトでは、様々な原産種の木を植林して森を再生しているが、タイ北部の山岳民族も、種の収集から育成、植樹等プロジェクトのあらゆる段階に参加し、水供給の改善や木材製品の供給及びツーリズムからの収入増などの恩恵を受けている。
2009年のダーウィン生誕200周年を控え、ラドック大臣は「このイニシアティブが今後も世界中で野生生物の保全と現地固有のライフスタイルを支援していくことを約束する」と述べた。【イギリス環境・食糧・農村地域省】