一般財団法人環境イノベーション情報機構
イラク南部湿原 半分が1970年代レベルまで回復
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2006.12.14 【情報源】国連/2006.12.07 発表
UNEPが運営する「イラク湿原環境管理支援プロジェクト」の第1期成果報告会議が、12月8日に京都で開催される。衛星写真の解析から、イラクの湿原の約半分が、1970年代のレベルに回復していることがわかった。イラクの湿原は聖書に出てくる「エデンの園」とも考えられており、世界で最も大規模な湿原生態系の1つである。
プロジェクトは日本の援助を受けて、UNEP技術産業経済局 国際環境技術センターが実施している。
この事業により、湿地に住む2万2000人の人々が安全な飲料水にアクセスできるようになり、約300人が湿原管理技術や政策に関するトレーニングを受けた。また、地元の指導者や住民による環境普及啓発キャンペーンが行われ、インターネットを基盤とした湿原情報ネットワーク(MIN)も開設された。
今後は、データの収集、湿原マスタープランづくりを支援するための水・環境・社会経済指標の分析、さらなる技術トレーニング、普及啓発、清潔な飲料水の追加的な提供に重点が置かれる。【UNEP】