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環境ニュース[海外]

EPA 有害大気汚染物質の健康リスク評価 最新版を公表

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2006.03.13 【情報源】アメリカ/2006.02.22 発表

 EPAは、有害大気汚染物質の曝露による発がんリスク等を評価するためのスクリーニング・ツールである、第2次「全国規模の有害大気汚染物質評価」(NATA)を公表した。
 NATAは、規制措置の唯一の根拠として用いられることをねらいとしたものではないが、その結果は、EPAおよび州・地方自治体の大気質の規制者が、最も懸念の高い物質および発生源を特定し、汚染の対処に係る優先順位を設定する際に役立つ。また、NATAは、有害大気汚染物質の曝露によるリスクに関する追加的な情報の収集および理解の向上が必要な地域を特定するのにも役立つ。
 NATAは、大気浄化法に列挙される187の大気汚染物質のうちの177物質と、ディーゼル粒子状物質とを対象とする。このうち133物質(長期暴露に基づく健康データがある)については、発がん、その他の健康影響につき評価が行われる。また、ディーゼル粒子状物質は発がん以外の影響につき評価がなされる。
 この評価では、大気汚染物質の生涯発がんリスクが、100万人中1人から100万人中25人までの間で予測される。評価では、ほとんどの都市部において、有害大気汚染物質による生涯発がんリスクは、100万人中25人を上回るものと予測された。主要道路等におけるリスクは100万人中50人を超える。これに対して、あらゆる原因(有害大気汚染物質への曝露を含む)を考慮すると、アメリカ国民の3人に1人(100万人中33万人)は、生涯において、がんを発症する。
 第2次NATAは、第1次のNATA(1996年のデータに基づいたもの。2002年に公表)に、より完全な排出目録および健康影響に関する最新の情報を加えたものである。この評価で用いられる方法は、2001年に、EPAの科学諮問委員会により審査、承認された。
 EPAは、今後数年間のうちに、排出目録データが利用可能になれば、新たな全国規模の評価を策定する予定である。次回の分析では、2002年の排出量に基づく曝露、リスクに焦点が当てられる予定である。【EPA】

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