一般財団法人環境イノベーション情報機構
有機JAS規格の生産方法遵守状況調査、449件中3件で違反みつかる
【エコビジネス 環境ラベル】 【掲載日】2005.03.25 【情報源】農林水産省/2005.03.25 発表
農林水産省は平成17年3月25日付けで、全国の有機農産物の認定生産行程管理者449件を対象に実施した、有機農産物JAS規格の生産方法遵守状況調査の結果と、買い上げ有機農産物431点の残留農薬分析結果を発表した。生産行程管理者とは、農林水産大臣が認定した登録認定機関がJAS法にもとづき登録した農家や生産者組合のこと。認定された農家・生産者組合は農産物のJAS規格への適合度を格付けし、JASマークの貼付けを行うことになっている。
今回の調査のうち有機農産物JAS規格の生産方法遵守状況調査では、認定生産行程管理者が本来、有機ほ場やそのあぜに使用できない資材を使用していたケースが2件、生産行程管理記録の一部を作成していなかったケースが1件判明。
これらの3件のうち、調査終了後ただちに格付け事業の廃止届を提出した1件の認定生産行程管理者を除く2件に対して文書による改善指導を行われ、改善結果の報告が求められた。
一方、残留農薬分析では、431点中根菜類1点(全体の0.2%)で現在は販売や使用が禁止されている農薬「ヘプタクロル」の代謝物「ヘプタクロルエポキシド」の残留が検出された。
ただしこの1点についてほ場の再調査を行った結果では、有機農産物JAS規格通り、植付け前2年以上農薬をしておらず、周辺からの農薬が飛来防止措置もとられていることが確認済み。農林水産省では「残留は土壌由来のものではないか」との推定を示している。【農林水産省】