一般財団法人環境イノベーション情報機構
黄砂観測装置を島根県松江市に設置
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2005.03.18 【情報源】環境省/2005.03.18 発表
環境省は北東アジア地域での黄砂モニタリングネットワーク構築に向け、地上から上空数キロメートルわたりリアルタイムで黄砂の観測が可能な装置・ライダー(LIDAR:Light Detection and Ranging)を島根県松江市の島根県保健環境科学研究所敷地内に設置し観測を開始した。環境省が国内で設置するライダーとしては富山県に続き2基目。黄砂については近年、中国などでの被害が急激に拡大し、過放牧や耕地拡大など人為的な要因による寄与度など詳細な現象解明が求められてきているところ。
アジア開発銀行と地球環境ファシリティがモニタリング、早期警報、発生源対策への地域間協力についての計画案を作成するための「黄砂対策プロジェクト」を実施しているほか、日中韓モンゴル4か国の環境大臣会合でも黄砂モニタリングネットワーク構築の重要性が指摘されている。
今回設置したライダーは、国立環境研究所が開発したもので、レーザー光線を上空に発射し、上空に浮遊する粒子状物質に反射して返ってくる光を測定・解析することにより、黄砂等粒子状物質を他の汚染物質と区別し、その鉛直分布をリアルタイムで観測することが可能。【環境省】