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環境ニュース[国内]

東大附属病院の放射線管理区域外で新たに42個の同位元素発見

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.03.08 【情報源】文部科学省/2005.02.25 発表

 東京・文京区の東京大学医学部附属病院放射性同位元素共同研究施設の管理区域外通路に置かれた冷凍庫の中に、放射性同位元素トリチウムが保管されていた件について、東大は平成17年2月23日、原因究明に関する再調査結果と追加の再発防止策に関する報告書を文部科学省に報告した。
 東大病院の放射性同位元素共同研究施設で、トリチウムの管理区域外保管が発覚したのは16年11月18日。その後16年11月25日にいったん、原因究明と再発防止策に関する報告が文科省に提出されたが、この報告は「原因が特定できない」としていたため、文科省が再調査の実施と追加報告の提出を指示していた。
 今回の報告書では、再調査の結果、最初に発見されたトリチウム4個に加え、管理区域外で新たに、「トリチウム」6個、「炭素14」26個、「その他放射能減衰により現在放射能を持っていない物質」10個−−計42個の放射性同位元素を発見したと報告。
 さらにこれらの放射性同位元素はいずれも、平成元年以前に東大病院に納入され、当時の安全管理体制不備により管理されない状態に置かれ、16年に文科省の要請で実施した放射性同位元素の保管状況点検時にも見逃していたと放置原因を説明。再発防止策としては、(1)放射性同位元素の保管管理の徹底、教育訓練の徹底、(2)管理区域内の冷蔵庫・冷凍庫内の定期点検、(3)文書による研究者への注意喚起、(4)研究室ごとの管理責任者明確化、(5)研究室の整理整頓の徹底と講習会の開催−−の5点をあげている。
 一方報告を受けた文科省は2月24・25日に放射線検査官2名による立入検査を実施。再調査結果と再発防止策の内容は妥当だ評価としたが、再発防止策が適切に実施されていることを確認するため、1年以内に改めて立入検査を実施するとの方針を示した。
 なお今回見つかった42個の放射性同位元素については放射線による汚染は検出されておらず、環境への影響もないという。現在これらはすべて、管理区域内の貯蔵室で保管されている。【文部科学省】

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