一般財団法人環境イノベーション情報機構
下水再生水・雨水活用の必要性指摘 都市水路復活に向けた中間とりまとめ
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2005.02.10 【情報源】国土交通省/2005.02.10 発表
国土交通省の河川局と下水道部が平成16年7月に設置した「都市水路検討会」の中間とりまとめ「懐かしい未来へ〜都市をうるおす水のみち〜」が17年2月10日までにまとまった。この検討会は、暗渠化や埋め立てにより減少した都市水路を、自然環境保全や防災上重要な水と緑の空間として再評価し、その活用に必要な制度上の課題や今後の取組みの方向性を議論することが目的。特に河川と下水道を中心に検討を行うとしている。
今回の中間とりまとめは、都市にうるおいをもたらす、ヒートアイランド現象緩和、災害時の消火用水や緊急生活用水確保、地域コミュニティの再生−−など、都市の水路が持つさまざまな機能に着目し、「その重要性はますます増している」「資源と労力を投入してでも、都市水路の整備を実現する価値がある」と指摘し、実際に都市水路の復活に向け解決すべき課題として、(1)下水再生水、地下鉄浸出水、雨水貯留水など未活用水源の有効活用、(2)流域の水源・水路管理者、住民、地方公共団体が連携した水路整備、(3)企業、商店街、市民団体などの維持管理への参加、(4)水路から利益を受ける者による費用の分担−−の4点をあげた。
また都市水路復活のために必要な制度として、(一)景観法を参考にした都市水路計画制度・多様な関係者が参加可能な協議会の新設、(二)多様な水路関係者による管理協定の締結、(三)歩道や駐車場など水路周辺地域全体を考えた維持管理システムの構築、(四)水路から利益を受ける者に費用分担を求めることができる制度の創出−−を提案している。【国土交通省】