一般財団法人環境イノベーション情報機構
高速道路利用率向上によるCO2排出削減訴える 『使える』ハイウェイ推進会議提言書
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2005.02.04 【情報源】国土交通省/2005.02.03 発表
平成17年2月2日に開催された国土交通省の第5回「『使える』ハイウェイ推進会議」で同会議としての提言書がまとまり、国土交通省道路局長に提出された。この提言書は現在の日本の道路交通の問題点として、「道路ネットワークの不足」、「増えつづける交通事故」、「環境問題」、「激しい渋滞」、「高速道路の整備の地域間格差」−−の5点をあげ、この5点に関する対策の方向性や具体的な施策内容を示した。
このうち環境問題に関しては、(1)自動車からのCO2排出量削減、(2)自動車に由来する騒音や大気汚染の改善、(3)道路空間や沿道の景観向上−−が課題だとし、(1)については高速道路の利用率が現在の13%からドイツ並みの30%に高まった場合、走行速度が向上し日本のCO2削減約束の約15%にあたる約1,100万トンが削減できると試算。未整備区間での高速道路建設などが必要だとした。
また(2)に関連しては、料金優遇により一般道路から高速道路へのルート転換を促した結果、騒音改善成果があがった国道1号東海4バイパス社会実験の例、(3)に関連しては、沿道地域資源の保全・整備を通じ観光振興を目指すアメリカのプログラム「シーニックバイウェイ制度」が紹介されている。【国土交通省】