一般財団法人環境イノベーション情報機構
COP10が閉幕 適応策に関する行動計画など採択
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2004.12.20 【情報源】環境省/2004.12.18 発表
2004年12月6日からアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されていた気候変動枠組条約第10回締約国会議(COP10)は、会期を1日延長した12月18日、温暖化への適応(注1)に関する5か年行動計画策定を含む「適応策と対応措置に関するブエノスアイレス作業計画」を採択し閉幕した。今回の会合は、京都議定書発効を目前に控え、森林吸収源の二酸炭素吸収量の算定報告手法として03年に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が採択した手法を採用すること、小規模植林CDMの細則などが合意され、議定書実施に向けた体制整備が着実に進んだ。
一方で京都議定書に定められていない2013年以降の取組みについては議論がまとまらず、会期が延長されるなど交渉が長引いたが、結果としては05年末以降の検討開始に向け、全ての国の参加の下に情報交換を通じた取組みを行うことが決定。05年5月に情報交換を目的とした締約国間の「政府専門家セミナー」を開始することが決まった。
なお、2013年以降の取組みとともに議論され、途上国の関心が高かった「適応」についての成果として採択された、「適応策と対応措置に関するブエノスアイレス作業計画」には途上国への資金支援・人材育成支援や、地球温暖化に対する脆弱性の評価、持続可能な開発との統合などの内容が盛り込まれている。
次回、2005年11月開催予定のCOP11は京都議定書第1回締約国会合(MOP1)と併せ05年11月に開催予定だが、開催国は未定。05年前半にホスト国が募集される見込み。
(注1)洪水、干ばつ、海面上昇に伴う堤防建設など気候変動による影響への対応策。【環境省】