一般財団法人環境イノベーション情報機構
121河川の「フレッシュ度」試算結果を公表
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2004.12.03 【情報源】国土交通省/2004.12.03 発表
国土交通省は平成16年12月3日、同省が定義した河川水についての新指標「フレッシュ度」を使った全国121河川の試算結果を公表した。「フレッシュ度」は河川流量中に、上流で利用された水の量(生活排水、下水処理場排水、工場排水、畜産排水の量)以外の水量が占める割合を計算(注1)するもので、一般的には「フレッシュ度」が高いほど水質事故のリスクは低くなると考えられるという。
今回の試算では、多くの河川では90%台という数値が算出されたが、一方で首都圏や近畿など都市化の進んだ地域の指数は低くなる傾向があり、横浜の鶴見川大綱橋付近では22.0%、京都の桂川宮前橋付近では20%という結果が出た。
ただし水質調査結果と比較した場合、フレッシュ度の高い河川は必ずしも水質のよい河川と一致しなかった。国土交通省はその原因として、フレッシュ度の算定には上流域での水質浄化の取組みが反映されないためと分析している。
なお国土交通省はこの結果を踏まえ、水質改善のための取組みの反映など、流域の水環境をより明確に表す指標を検討していくとの考えを示した。
(注1)具体的な計算式は(1−上流での既使用水量/河川流量)×100%とされている。【国土交通省】