一般財団法人環境イノベーション情報機構
文科省、東大を厳重注意 放射線管理区域外の放射性同位元素使用で
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.11.24 【情報源】文部科学省/2004.11.19 発表
平成16年11月18日、東京・文京区にある東京大学医学部附属病院放射性同位元素共同研究施設の放射線管理区域外で、放射性同位元素が使用されているとの情報が同大から文部科学省に寄せられ、翌11月19日に文科省がこの共同研究施設に立入検査を実施したところ、放射性同位元素トリチウム(総量約9.4メガベクレル)が管理区域ではない研究棟通路に設置された冷凍庫の中に遠心管4本に保管されていたことが確認された。このため文科省は東京大学副学長に口頭で厳重注意するとともに、同大に対し管理区域外での放射性同位元素保管に関する原因と再発防止策、ほかに同様の違法な保管事例がないか報告するよう指示。報告内容に基づき厳正な対処をしていくとの方針を示した。
なお、発見されたトリチウムはすでに管理区域内に保管ずみで、トリチウムを使用した可能性のある研究棟内の3実験室でも汚染は検出されなかった。このことから、文科省は放射線障害のおそれや周辺環境への影響はないとしている。【文部科学省】