一般財団法人環境イノベーション情報機構
美浜1号機で厚さが基準以下の配管みつかる 建設時の加工ミスが原因
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.10.26 【情報源】原子力安全・保安院/2004.10.25 発表
2次系配管点検中の関西電力(株)美浜原発1号機で、タービン動補助給水配管のうち2箇所の肉厚が報告の対象となる厚さ(5.8ミリセンチメートル)以下に薄くなっている現象が確認されたため、関電は平成16年10月25日付けで、この現象についての原因と対策を含めた報告を保安院に提出した。報告によると、薄くなった部分の配管を切断し調べたところ、配管内面にエロージョン/コロージョン(配管に触れる流体などが原因となった物理的損傷と化学的腐食の相互作用によって起きる減肉現象)や腐食などは認められず、配管施工時の切削加工による切削痕が確認された。
また、配管は薄くなった部分の反対側が肉厚になっており、切削加工に偏りがあったことが判明。
これらのことから東電では、建設時の配管内面切削加工の際に、配管と加工装置との間にわずかな芯ずれが生じ、部分的に配管が薄く加工されたと原因を推定。
対策としては、薄くなった2箇所の配管を同種材料の配管に取り替えるとした。
なお報告を受けた原子力安全・保安院も、この原因と対策を妥当であるとしている。【原子力安全・保安院】