一般財団法人環境イノベーション情報機構
総合エネルギー調査会が2030年のエネルギー需給展望中間とりまとめ公表
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2004.10.13 【情報源】資源エネルギー庁/2004.10.04 発表
総合エネルギー調査会需給部会は16年10月4日までに2030年のエネルギー需給展望についての中間とりまとめをまとめた。中間とりまとめは2部構成で、第1部では2030年に向けたエネルギー需給構造の見通し、第2部では見通しを踏まえた中長期的なエネルギー戦略の方向性を検討している。
このうち第1部の2030年の見通しとしては、人口減少や産業構造の変化を受け、エネルギー需要が2021年度に頭打ちとなり減少に転じると予測。部門別に見ると、産業部門は横這い、貨物部門は漸減、民生家庭部門、民生業務部門、旅客部門は引き続き増加するが、長期的には伸び率は鈍化し減少に転じる見込みとしている。
一方エネルギー供給構造では、原子力は引き続き安定的なシェアが維持され、石油は依然として約4割程度を占める重要なエネルギー源であるとされたが、分散型電源が総発電電力量の約2割程度まで拡大し、一次供給ベースで再生可能エネルギー・新エネルギーが約10%を占める可能性もあるとの予測が示された。
なおこのような予測を受け、第2部では中長期的なエネルギー戦略の方向性として(1)アジアのエネルギー需要増加を視野に入れた国際エネルギー戦略の確立、(2)国民や産業界の省エネルギー・環境対応努力の好循環の実現、(3)エネルギー供給の分散と多様化による変化への対応力強化、(4)これまでのエネルギー産業の業態の垣根を超えた柔軟なエネルギー供給システムの実現−−の4点を提唱している。【資源エネルギー庁】