一般財団法人環境イノベーション情報機構
PRTR対象物質排出量を削減した事業者へのアンケート結果を公表
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.09.30 【情報源】環境省/2004.09.30 発表
環境省は、PRTR届出対象化学物質の排出量削減を達成した製造業者を対象としたアンケート調査結果をまとめ、平成16年9月30日に公表した。この調査は、14年度のPRTR届出対象物質排出量が13年度より10%程度減少するなどの条件に該当した全国1,752の製造事業者を対象に16年6月に実施されたもの。1,018事業所(58.1%)から回答があった。
公表内容によれば、対象化学物質の排出量が減少した理由としては、「事業内容変更・縮小による対象化学物質の使用量減少」(44%)、「算定方法の精度向上・変更」(15%)、などの回答も多かったが、「削減対策実施」を挙げた事業所も398事業所(39%)存在。「削減対策」としては、「工程の管理・運用の改善」(51%)、「原材料の転換」(36%)、「排ガス・排水処理装置の導入など排出防止対策の実施」(33%)−−の3つをあげた企業が多かった。
さらに「原材料の転換」の具体的な内容を見ると、PRTR届出対象物質以外の化学物質に転換した場合が多く、環境省は結果報告の中で「代替物質使用によって有害性やリスクが低減されるのか情報収集の必要がある」と指摘している。
なお環境省は、今回の調査結果に加え、ヒアリング調査などの追加的調査を実施予定。最終的に事業者の対象化学物質排出削減対策に役立つ事例をまとめ公表・普及していきたいとの考えを示している。【環境省】