一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

諌早湾干拓工事差し止め仮処分に対し国が異議申立理由書を提出

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2004.09.28 【情報源】農林水産省/2004.09.24 発表

 政府は平成16年9月24日、佐賀地裁が16年8月に出した諫早湾干拓・仮処分命令に対する「異議申立理由書」、「仮処分執行停止申立書」、「上申書」を同地裁に提出した。
 佐賀地裁の仮処分命令は諌早湾干拓事業について国と有明海沿岸の漁業者らが争っている裁判に関連したもので、有明海の環境悪化による漁業被害と諫早湾干拓事業には因果関係があるとして、第1審判決確定まで工事実施を差し止めることを決定したもの。
 今回の国の「異議申立理由書」は(1)今後行われる工事を差し止めるには、現在実施中か将来予定される工事が漁業者の漁業行使権(漁業を営む権利)を侵害するのか検討しなければならないにもかかわらず、佐賀地裁の決定は既に完成した潮受堤防を原因とする漁業被害を根拠としており、判断の枠組みが間違っている、(2)漁業者側による確からしい説明(疎明)がないにもかかわらず、その漁業行使権の存在や損害発生を認めている、(3)農水省の調査では干拓事業の影響は諫早湾内にとどまっているとの結果が出ており、裁判に参加している漁業者の漁業行使権は差止対象工事や干拓事業によって侵害されていない、(4)工事を差し止めると国や地域社会に多大な損害が発生する一方、差し止めても漁業者に著しい不利益が生じる可能性はない、(5)内容が不明確な開門調査実施を条件にした漁業者側の予備的申立ては不適法−−との主張を盛り込んでいる。
 なお「仮処分執行停止申立書」は工事の早期再開のため仮処分執行停止を求めたもの、「上申書」は異議申立ての迅速な審理を求めたもの。【農林水産省】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク