一般財団法人環境イノベーション情報機構
日墨首脳、経済連携協定に関する共同声明発表 CDM促進も盛り込む
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2004.09.21 【情報源】外務省/2004.09.18 発表
ブラジル訪問の後、メキシコを訪れた小泉首相は現地時間の2004年9月17日午後(日本時間18日未明)、メキシコ市内の国立宮殿でフォックス・メキシコ大統領との首脳会談を行った。両首脳はこの会談で、日墨両国間の物品、人、サービス、資本などの自由な移動を促進する自由貿易協定(FTA 注1)を柱とした経済連携協定(EPA 注2)に調印。会談終了後の共同記者会見で共同声明を発表した。
声明は協定の性格を「競争政策、ビジネス環境整備、貿易・投資の促進、裾野産業、中小企業、科学技術、技術・職業に関する教育・訓練、知的財産、農業、観光、環境などの各分野での2国間協力について規定を設けている」と説明。また経済連携協定の締結により、日墨両国の経済的な相互補完性が最大限に活用され、それぞれの経済発展の促進につながることへの希望を表明した。
環境問題に関係しては、「クリーン開発メカニズム(CDM 注3)促進のための協力活動の開始を歓迎する」との文言が盛り込まれた。
(注1)2国間またはある地域内で締結される自由貿易協定。協定構成国の間だけで関税撤廃などの自由化を実現することが目的で、WTOルールを補完する役割を果たしている。現在世界で200件以上のFATが締結されている。
(注2)投資や人材育成などFTAより幅広い範囲の経済上の連携について規定する協定。
(注3)CDMは京都議定書に盛り込まれた市場原理を活用した措置「京都メカニズム」の中の制度で、先進国と途上国が共同で温室効果ガス排出削減プロジェクトを実施し、達成された温室効果ガス削減分の一部(認証排出削減量)を先進国が自国の削減量として充当することを認める制度。【首相官邸】