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環境ニュース[国内]

黄砂問題検討会の中間報告書公表 モニタリングデータ収集の必要性指摘

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2004.09.06 【情報源】環境省/2004.09.03 発表

 2002年12月に環境省が(社)海外環境協力センター(OECC)の中に設置した「黄砂問題検討会(座長:岩坂名古屋大学教授)」による中間報告書が2004年9月3日までにまとまった。
 この中間報告書は、(1)黄砂問題の背景と現状、(2)黄砂現象の科学的解明の必要性、(3)対策と評価、(4)国際連携による黄砂問題への取組み−−の4項目について国内外の状況をまとめたもの。
 (1)については、近年、日中韓の3か国で黄砂観測日数が増加傾向にあり、日本でも浮遊粒子状物質による大気汚染、視程障害、洗濯物や車両の汚れ、農業関係被害の増加が懸念されていることを報告。
 また(2)については、黄砂発生地域や黄砂移送ルートでの大気・地表・植生・人間活動などに関するモニタリングデータや、黄砂の物理的性状(粒径分布など)や化学的性状(鉱物組成、付着した大気汚染物質など)のモニタリングデータ収集の必要性を指摘したほか、(3)としては発生源地域・影響地域での対症療法的対策や予報・警報などの短期的な対策と、発生源地域の植生保全など長期的対策のうち、短期的・中期的に実施すべき対策について地域の優先度を踏まえて判断し、計画的に進める必要があるとした。
 さらに(4)については、「ADB−GEF黄砂対策プロジェクト(注1)」に基づき、モニタリングや発生源対策を実施する必要があるとし、特に、最新の観測機器を使ったモニタリングネットワークの中で観測データの共有も行うソフト面でのネットワーク化が重要であるとした。

(1)国連環境計画(UNEP)、国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)、国連砂漠化対処条約事務局(UNCCD)、アジア開発銀行(ADB)と中・モンゴル・韓・日が共同で、地球環境ファシリティー(GEF)とADBの資金を活用し、黄砂対策関連情報の収集評価や黄砂対策マスタープラン作りに取り組むプロジェクト。【環境省】

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