一般財団法人環境イノベーション情報機構
海上保安大学校の放射線管理区域外で放射性物質32件発見
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.09.01 【情報源】文部科学省/2004.08.30 発表
平成16年7月26日に、海上保安庁が所管する海上保安大学校(広島県呉市)の放射線管理区域外にある薬品庫、X線室から放射性物質32件がみつかり、大学側は16年8月30日にこの事実を文部科学省に連絡した。32件の内訳は(1)筒状容器に入った核種不明な夜光塗料原料と思われる物質1件 、(2)小型ガラスビンに入った放射性夜光塗料の希釈液と思われる物質8件、(3)放射性夜光塗料が付着したものと思われる缶、プラスチック片、ガラス棒など6件、(4)放射性夜光塗料で「ガラス注意」と表示がある大型ガラスビン1件、(5)校正用密封線源16件。
現在、大型ガラスビンは物理化学器具室のスチール製ロッカーの中に、他の31件は薬品庫の隅を鉛ブロックで遮へいし保管ずみ。両室とも立入禁止措置を講じている。
なお両室の放射線量率は保管場所から1メートルの位置で1時間あたり0.9マイクロシーベルト、室外で1時間あたり0.6マイクロシーベルトとなっており周辺環境への影響はないという。
一方、報告を受けた文部科学省は、連絡の遅れについて海上保安大学校長を口頭で厳重注意した。
文部科学省としては今後放射線検査官を現地に派遣し、現場の状況を確認するとともに、法令に基づく報告などの措置を海上保安大学校に求めていく方針。【文部科学省】