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環境ニュース[国内]

文科省が徳島大学長に厳重注意 不適正管理の放射性物質入りビン約1,100本に  

エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.08.24 【情報源】文部科学省/2004.08.23 発表

 徳島大学は同大学医学部臨床研究棟の放射線管理区域外から放射性物質トリチウムを含む廃液ビンが複数発見された件についての最終報告をまとめ、16年8月18日付けで文部科学省に提出した。
 報告によると、最終的にみつかった放射性物質入りのビンは約1,100本に達した。ビンの中の核種はほとんどがトリチウムで、ほかに炭素14、トリチウムと炭素14の両方を含むもの、リン32、硫黄35入りのものがあった。
 またこれに関連して、昭和51年頃から平成9年頃まで同大の放射線管理区域外でトリチウム、炭素14など放射性同位元素を持ち出して使用していたことや、同大アイソトープ総合センターの放射線管理区域内貯蔵室で許可されてない核種(クリプトン85、ストロンチウム90、バリウム140)や許可はあるものの帳簿に記載のない放射性同位元素246件が保管されていたことが判明し、報告に加えられている。
 一方、ビンの発見場所周辺すべてに放射能汚染は認められず、発見されたビンも現在はすべて管理区域内に保管ずみ。さらに同大は再発防止策として、(1)放射線業務従事者への放射性同位元素の取扱いの周知徹底、(2)放射線取扱主任者による年1回の査察の項目に帳簿と貯蔵室内の放射性同位元素の照合の実施を加える、(3)各施設の責任者が定期的に放射性同位元素の保管状況を調査し、アイソトープ総合センター長に報告する−−などの措置を示している。
 なお多量の放射性物質が不適切に取り扱われていたことが判明したこの報告に対し、文部科学省は遺憾の意を表明。
 原子力安全監から徳島大学学長に対して文書で厳重注意したほか、徳島大学に対し法令遵守の徹底と再発防止策の実施状況を今後3年間、報告するよう要請した。【文部科学省】

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