一般財団法人環境イノベーション情報機構
廃棄物犯罪の検挙事件数、検挙人員数が過去15年間の最多に 16年上半期
【ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2004.08.05 【情報源】警察庁/2004.08.05 発表
警察庁は平成16年8月5日、16年上半期の廃棄物関係犯罪の検挙事件数が1,511件、検挙人員数が2,253人・175法人とそれぞれ平成2年の統計開始以来最多となったと発表した。事件の内容をみると、(1)軽油引取税の脱税を目的とした軽油密造に伴い生じた硫酸ピッチ(注1)やスラッジ(注2)の不適正処分に関する事件が15年に続き増加傾向をみせ、検挙事件数が11件、検挙人員103人・16法人と15年上半期より3件、67・16法人増加したほか、(2)産業廃棄物の排出事業者を不法投棄、委託基準違反で検挙した事件数も162件と15年より39件増加したのが特徴だった。
なお産業廃棄物関係犯罪のうち、行政指導・命令を無視した件の検挙事件数は37事件。
(注1)灯油と重油を混ぜて不正に軽油を精製する際、不純物として生じる強酸性のタール状沈殿物。有害性が強く、健康被害のほか、大気・水質・土壌汚染の原因になる可能性がある。
(注2)硫酸ピッチを取り除いた軽油をさらに精製する際に不純物として出る泥状の沈殿物。強酸性のものは硫酸ピッチと同様の危険性を持つ。【警察庁】