一般財団法人環境イノベーション情報機構
2003年度も増加 大気中HCFC・HFC濃度
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2004.07.29 【情報源】環境省/2004.07.29 発表
環境省は2003年度の(1)オゾン層の状況、(2)CFC(クロロフルオロカーボン フロンの一種)などのオゾン層破壊物質の大気中濃度の状況、(3)太陽紫外光の状況−−についての監視結果をとりまとめ、2004年7月29日に公表した。2003年の南極域上空のオゾンホールは例年より発達時期が早く、最大時の面積は観測史上2番目に大きいといった特徴がみられたが、今回の報告でも「オゾンホールの規模は長期的には拡大傾向が続いており、南極域のオゾン層は依然として深刻な状況」と分析。
またオゾン層破壊物質の大気中濃度については、CFC−12が1990年代後半以降ほぼ横ばい、CFC−11や113は減少しているとされたが、モントリオール議定書で生産量削減規制が導入されてない、CFCの代替物質HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)−22、141b、142b、HFC−134aの大気中濃度は引き続き増加傾向にあると報告された。
太陽紫外光については、国内の4観測地点で有害紫外光(UV−B)量に大きな変化は確認されなかったが、オゾン全量の減少に伴いUV−Bの地上照射量増加が確認されていることを踏まえ、「オゾン全量減少地域ではUV−B量は増加している」との見解が示された。【環境省】