環境分野の目標達成度「不十分」　１５年度農水省政策評価

【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2004.07.16 【情報源】農林水産省／2004.07.16 発表

　農林水産省は平成１６年７月１６日までに「平成１５年度農林水産省政策評価年次報告書」をまとめ公表した。
　政策評価は国民の立場に立った質の高い政策実施を進めるために、客観的に政策の効果を評価する制度として平成１３年度から中央官庁に導入されたもの。１４年４月からは「行政機関が行う政策の評価に関する法律（行政評価法）」の枠組みに基づいて政策評価が行われている。
　今回の報告書は「１　評価に当たっての基本的考え方」、「２　平成１５年度政策の評価の実施方針」「３　平成１５年度政策の実績評価結果の概要」「４　農林水産省政策評価会委員による意見の概要」「５　政策評価に係る今後の改善について」の５部構成。　このうち１５年度政策の実績評価結果では、（１）安全・安心な食品消費体制の確立、（２）良質な食料・林産物の合理的な価格での安定供給、（３）農林水産業の構造改革、経営安定化、魅力ある産業としての育成、（４）都市と農山漁村との対流・共生、（５）農山漁村での自然環境の適正管理、農林水産業の多面的機能の享受、持続的発展が可能な社会の実現−−の５つの大目標、１２の中目標、５９の政策分野（１４２の目標値）を体系的に設定し、その達成度を評価する手法をとった。
　環境分野の大目標である（５）については、「農林水産業の持つ自然循環機能の維持増進、バイオマスの利活用、自然環境の適正管理」という中目標、（一）農畜産業の環境保全対策、（二）バイオマスの利活用の推進、（三）森林整備、（四）森林保全、（五）国民参加による森林づくりと森林の多様な利用、（六）地球環境保全対策−−の６つの政策分野が設定されており、この中ではバイオマスの利活用や森林整備に関する目標値の達成が十分でないとされ、大目標全体としても「必ずしも順調な達成状況とはいえない。バイオマスの利活用の拡大、自然環境の適正管理に向けた取組み強化が必要」との評価が示されている。【農林水産省】