一般財団法人環境イノベーション情報機構
有機JAS 3制定案・1改正案への意見募集開始
【エコビジネス 環境ラベル】 【掲載日】2004.07.09 【情報源】農林水産省/2004.07.09 発表
農林水産省は(1)有機畜産物、(2)有機農産物飼料、(3)有機加工飼料−−の3つの日本農林規格(JAS)制定案と(4)有機農産物加工食品のJAS改正案を公表し、この案について16年8月9日まで意見募集を行うことにした。有機畜産物の規格案は「有機飼料を与え、動物用医薬品の使用を避ける」、有機農産物飼料の規格は「農業生産に由来する環境負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用する」、有機加工飼料の規格案は「有機農産物飼料など有機原材料の特性が製造・加工過程で保持され、化学飼料、添加物、薬剤の使用を避ける」それぞれ原則に掲げ、具体的な生産条件を定めた。
たとえば有機農産物飼料の場合は、(1)播種・植付け前2年(牧草の場合収穫前2年)以上農薬・化学肥料を使用しない、(2)ほ場とその周辺で有機資源を活用した土づくりを行う、(3)有害動植物防除は、耕種的・物理的・生物的防除法(注1)またはこれらを組み合わせた方法のみにより行う、(4)輸送、選別、調整、洗浄、貯蔵、包装の各段階でも規格中に規定された資材以外使用しない−−などの内容が生産条件とされている。
また、有機農産物加工食品規格の改正内容は(一)原材料に有機畜産物を追加する、(二)有機畜産物加工用の食品添加物を使用できる食品添加物に追加する、(三)規格名称を「有機加工食品の日本農林規格」に変更する−−の3点。
意見は郵送、FAX、電子メールで受付けている。
(注1)耕種的防除は品種や栽培法を変えるなどの方法による防除、生物的防除は天敵など生物を利用して病害虫の繁殖を抑える方法、生物的防除は熱や光などを利用した防除。【農林水産省】