一般財団法人環境イノベーション情報機構
88%が有機汚濁環境基準達成 15年一級河川水質調査結果
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2004.07.07 【情報源】国土交通省/2004.07.07 発表
国土交通省は全国一級河川109水系や湖沼計1,097地点で行った平成15年1年間の水質調査結果をとりまとめた。このうち有機汚濁についての調査では、有機汚濁の代表的な水質指標であるBOD(河川の基準)やCOD(湖沼の基準)の環境基準値を満足している地点の割合は平成14年よりさらに3%増え、88%に達した。
BOD平均値が最も良好だったのは、北海道の後志利別川、新潟の荒川、愛知の豊川、三重県の宮川、大分の大野川の5河川でBOD平均値はいずれも1リットルあたり0.5ミリグラム。一方、BOD平均値のワースト1となったのは奈良県・大阪府にまたがる大和川で、BOD平均値は1リットルあたり5.3ミリグラムだった。
また川で水遊びができる目安となる糞便性大腸菌群数は、水浴場判定基準に基づく(注1)と「不適」に分類された河川が20.7%、「可」に分類された河川が43.4%、より良好な「適」に分類された河川が35.9%あった。
今回の調査結果ではこのほか、15年度にコイヘルペスウィルスが全国24都府県で発生したことが報告された。ただし、発生した河川の水質は14年と大きな変化はなく、水質のよしあしに関わらずウイルスが発生していると指摘されている。
(注1)水浴場以外の公共用水域で糞便性大腸菌群数の基準が未設定であるため水浴場の基準に拠った。【国土交通省】