一般財団法人環境イノベーション情報機構
殺虫剤エチプロールの食品健康影響評価案への意見募集開始
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.06.18 【情報源】内閣府/2004.06.17 発表
内閣府食品安全委員会は平成16年6月17日までに、15年10月に厚生労働大臣から意見を求められていた、フェニルピラゾール系殺虫剤「エチプロール」の食品健康影響評価案をまとめ、この案について16年7月14日(必着)まで意見募集を行うことにした。同委員会では評価にあたって動物代謝、植物代謝、土壌代謝、水中光分解、作物残留、土壌残留、急性毒性、亜急性毒性、慢性毒性、発がん性、2世代繁殖、発生毒性、遺伝毒性などの試験を行った。
今回の評価案では試験結果から遺伝毒性、繁殖能に対する影響、催奇形性、神経毒性は認められなかったと結論。
発がん性試験では、ラットで甲状腺腫瘍、マウスで肝腫瘍が認められたが、いずれも非遺伝毒性のものであったため、閾値(影響がおこる最小値)を設定することは可能であるとし、一日摂取許容量(ADI 注1)を1日体重1キログラムあたり0.005ミリグラムと算定した。
この一日摂取許容量の値は、試験で悪影響が認められなかった最大投与量(無毒性量)の最小値である、ウサギを使った発生毒性試験の「1日体重1キログラムあたり0.5ミリグラム」という数値に安全係数として100分の1を掛けて算出したもの。
意見は郵送、FAX、意見募集ホームページで受付けている。
(注1)人が一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康に影響をおよぼさないと判断される量。1日当たりの体重1キログラムに対する質量として表される。【内閣府 食品安全委員会】