一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本原燃、化学試験による設備不適合への対応状況を保安院に報告
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.06.15 【情報源】原子力安全・保安院/2004.06.14 発表
日本原燃(株)は平成16年6月14日、原子力安全・保安院に「再処理施設化学試験報告書(その2)」を提出した。日本原燃再処理施設は18年の操業開始に向け、段階的に操業状態に近づけた試験を実施しているところ。これまで通水・空気を使った機器の性能・接続状態の確認試験、化学薬品を使った機器の調整、耐酸性の確認試験を行っており、今後はウランを使った試験を平成16年内に開始する予定。
この報告書は、14年11月から15年12月まで六ヶ所村の再処理施設9建屋で実施された化学試験で発生した設備の不適合事項、改善要求事項に対する16年5月末までの対応状況、再試験結果、機能確認結果を報告したもの。
不適合に対する対応状況としては、15年12月末までに確認された化学試験に関する不適合79件のうち75件、化学試験に直接関係しない不適合228件のうち214件、16年5月末までに発生した化学試験に直接関係しない不適合107件中58件については工事を終了。残りについても各建屋のウラン試験開始までに工事を終了させるとした。
なお16年1月にまとめた「化学試験報告書(その1)」でウラン試験までに再試験を実施するとしていた第2酸回収系蒸発缶からの濃縮液抜出し不良については、配管改造の上で再試験を実施し、良好な結果を得られたことが報告されたほか、機能確認が未実施だった不適合35件中32件についても改造工事の上で機能確認を行い、良好な結果が得られたとしている。現時点で機能確認が未完了の3件については、各建屋のウラン試験開始までに機能確認を行う方針。【原子力安全・保安院】