一般財団法人環境イノベーション情報機構
有料道路料金弾力化実験 長野、静岡で騒音低減効果確認
【大気環境 騒音/振動】 【掲載日】2004.06.02 【情報源】国土交通省/2004.06.02 発表
国土交通省は平成15年度に地方からの提案により実施した、有料道路の料金弾力化に関する22件の社会実験の結果をまとめ、平成16年6月2日に公表した。今回の社会実験は時間帯や曜日、路線の利用実態に応じて有料道路の料金に弾力性をもたせることにより、地方自治体が提案した課題にあわせ、渋滞や騒音などをどの程度軽減できるかを測定したもの。有料道路の料金割引率、割引期間、対象車両の実験内容はそれぞれ変えて実施されている。
このうち騒音低減など環境改善をテーマに実験を実施したのは、兵庫県の阪神高速5号湾岸線での料金割引実験、長野県・白馬長野有料道路での料金割引実験、静岡県・藤枝、掛川、磐田、浜名の各バイパスでの無料時間帯拡大実験、茨城県・6路線での大型車の料金割引実験−−の4つ。
阪神高速5号湾岸線の実験では料金が400円引き下げられ、5号湾岸線への転換交通量が平日平均で約300台増加したとみられたが、気象の影響で、並行する国道43号・阪神高速3号神戸線の騒音・振動データは顕著な変化は確認できなかった。
一方で白馬長野有料道路で料金を100円引き下げた実験では並行する県道の夜間騒音が4デシベル減少し、藤枝、掛川、磐田、浜名の各バイパスでの無料時間帯拡大実験でも騒音が0.4〜5.5デシベル減少するなど環境の改善が確認できた。茨城県・6路線の事例では国道6号線の大型車交通量が土浦、水戸、日立の主要地点で、4%〜9%減少していた。【国土交通省】