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環境ニュース[国内]

WTO農業交渉枠組み合意に向けての日本の対応方針公表

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2004.05.26 【情報源】農林水産省/2004.05.26 発表

 2004年7月にWTO農業交渉の枠組み合意をめざして各国が議論を進める中、農林水産省は2004年5月時点の日本のWTO農業交渉への対応方針をまとめ、5月26日付けで発表した。
 日本の方針は(1)各国の農政改革が継続でき、(2)農業の環境保全機能保持など各国が国内農業保護を必要とみなしている要因に適切に対処できる柔軟さを確保し、(3)各国ごとに異なる生産条件の中で、それぞれの農業存立基盤維持を可能とする貿易ルールの確立を基本理念としている。
 2003年のWTO第5回閣僚会議で各国の立場の違いが埋まらなかった市場アクセス問題については、(一)環境保全など各国が国内農業保護を必要とみなしている要因への対応が可能となるよう、関税削減方式は柔軟な内容をめざす、(二)各国の農業の基盤条件の違いを無視し、全関税について一定上限を設ける上限関税は導入されるべきではない、(三)全品目での関税割当(注1)の一律拡大義務付けは農業輸入国に過大な負担を課すので導入されるべきではない、(四)途上国支援の観点から、特恵マージン(途上国が受ける関税優遇による利益)の確保、関税割当枠の一部についての途上国への振り向けを検討すべき−−などの方針で臨む。
 また林水産物などの非農産品交渉については、地球規模の環境問題や資源の持続的利用への配慮を求め、(A)関税格差を是正しつつ、日本の林水産物への配慮が最大限できるよう努力を払う、(B)林水産物を分野別関税撤廃の対象とすべきではない−−といった内容を基本に交渉を行うとしている。

(注1)比較的高税率の関税がかかっている品目について、一定の数量以内の輸入品に限り、無税か低税率の関税を適用する方式。【農林水産省】

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