一般財団法人環境イノベーション情報機構
2002年度のエネルギー起源CO2排出量確報値、90年度比9.0%増に
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2004.05.18 【情報源】資源エネルギー庁/2004.05.17 発表
資源エネルギー庁は2004年5月17日までに2002年度のエネルギー需給実績の確報値をまとめた。2002年度の最終エネルギー(注1)消費は、2001年度に比べ1.3%増の16,024PJ(ペタジュール=10の15乗ジュール)。
運輸部門では運輸貨物部門の最終エネルギー消費が2001年度より4.3%減少したことが影響し、旅客部門とあわせた全体の最終エネルギー消費も2001年より2.1%減少したが、民生部門が暖房需要の増加で2.0%増、産業部門が景気がやや回復したことにより2.7%増となったため、全体としては消費増加となった、 一方、一次エネルギー(注2)供給量も2001年度に比べ0.5%増加した22,977PJに。
エネルギー源別では自主点検記録不正やひび隠しが判明し、検査の徹底が行われた原子力が7.7%減と大幅減少し、水力や地熱もそれぞれ2.1%減、1.7%減となっていたが、石炭が3.1%、石油・天然ガスがそれぞれ1.4%増加したことにより、全体では消費微増となった。
なおこれらのデータから試算した、2002年度のエネルギー起源の二酸化炭素排出量は11億6020万トン(炭素換算の場合は3億1,670万トン)となり、2001年度に比べて3.0%増加した。この数字は京都議定書の基準年である1990年度の排出量と比べると9.0%増加に相当している。
(注1)最終消費者に利用されるエネルギー。
(注2)石油、石炭、天然ガス、原子力、水力、地熱など、電力や都市ガスなど使いやすい形に燃料転換を行う前のエネルギー。【資源エネルギー庁】