一般財団法人環境イノベーション情報機構
2003/2004年南氷洋鯨類捕獲調査船団が帰国
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2004.03.30 【情報源】水産庁/2004.03.26 発表
2004年3月29日から31日にかけて、2003/2004年の南氷洋鯨類捕獲調査(石川創調査団長)に従事する調査母船調査母船「日新丸」、目視採集船「勇新丸」、「第2勇新丸」、「第1京丸」、目視専門船「第2共新丸」が日本に帰還する。南氷洋鯨類捕獲調査は、国際捕鯨委員会(IWC)を設置した国際捕鯨取締条約第8条に基づき1987/88年から開始された調査で、南氷洋でのミンククジラをはじめとする鯨類の生物学的・資源的データの収集、鯨類を中心とする南氷洋の生態系の解明を目的に実施されてきた。
17回目にあたる今回の調査では、調査船団が2003年11月7日に山口県下関港より出航。南氷洋第3区東側と4区の海域を調査対象海域とし、ミンククジラ440頭を捕獲し、1頭あたり100項目に上るデータを収集した。
またミンククジラ1,195群3,639頭、ザトウクジラ1,795群3,341頭を目視で確認するという成果があったほか、シロナガスクジラ、ザトウクジラなどの大型ヒゲクジラの個体識別用写真の撮影や、バイオプシー標本採取、衛星標識の装着などの調査活動、計量魚探やXCTD(深度水温塩分記録計)、EPCS(表層生物環境モニタリングシステム)などの観測機器類を用いた海洋環境調査も同時に行った。
なお採集したミンククジラのデータは今後分析を行なった後、IWC科学委員会に提出する予定だ。【水産庁】