一般財団法人環境イノベーション情報機構
難燃プラスチック製造工場・家電リサイクル工場での臭素系ダイオキシン類排出実態調査結果を公表
【健康・化学物質 ダイオキシン】 【掲載日】2003.12.05 【情報源】環境省/2003.12.05 発表
環境省は、平成14年度に行った臭素系ダイオキシン類排出実態調査の結果を15年12月5日までにとりまとめた。臭素系ダイオキシンは通常のダイオキシン類の「塩素」の1つ以上が「臭素」に置き換わった物質。塩素が1つだけ臭素に置換したものを「モノ臭素ポリ塩素化ダイオキシン類」、全ての塩素が臭素に置換したものを「ポリ臭素化ダイオキシン類」という。臭素系難燃剤が混入している家電製品のプラスチックなどが不完全燃焼すると発生するとされており、毒性は通常のダイオキシンと同程度とされている。
今回の調査は14年10月にまとまった「暫定調査マニュアル」に基づき初めて実施されたもの。
難燃プラスチック製造工場9施設と家電リサイクル工場7施設を対象に、排出ガス(周辺環境への総合排出口、工程排ガス)、排出水(総合排水、工程水、雑排水)に含まれる臭素系ダイオキシンを調査。家電リサイクル工場に関しては建屋内の臭素系ダイオキシン濃度も調べた。
また周辺の大気、降下ばいじん、公共用水域水質、底質も調査した。
その結果、調査した難燃プラスチック製造工場、家電リサイクル工場とも、排出ガス、排出水、建屋内、周辺大気、降下ばいじん、公共用水域水質、底質のいずれからも臭素系ダイオキシン類が検出され、うち家電リサイクル工場の排出ガスと難燃プラスチック製造工場周辺の公共用水域水質を除く全項目でモノ臭素ポリ塩素化ダイオキシン類が検出された。【環境省】