一般財団法人環境イノベーション情報機構
棚田や里山の景観保全報告書をホームページに掲載
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2003.09.29 【情報源】文化庁/2003.06.12 発表
文化庁は2003年9月29日、15年6月にまとめられた棚田や里山など農林水産業に伴い形成された景観保全についての報告書をホームページに掲載した。フィリピンのコルディレラの棚田が1995年に世界遺産に指定されたことをきっかけに、ヨーロッパ諸国でもぶどう畑の景観が世界遺産に登録されはじめるなど、現在世界的に農林水産業に伴い形成された景観の保全が脚光をあびてきている。
日本でも1999年に長野県更埴市の棚田が名勝指定されるなど、文化的景観としての評価が積極的に行われるようになってきているほか、農林水産省も「全国棚田連絡協議会」を組織し、棚田の保全を農村と都市との交流に役立てるなど、棚田の新しい形態での活用を進めている。
今回の調査はこのような状況を受け、(1)文化的景観として棚田や里山が注目されるようになった背景の整理、(2)文化的景観の定義、分類や重要地域選択基準の明示、(3)現行の記念物保護制度と重要地域の関係の整理、(4)文化的景観の保護制度の展望、(5)今後の課題の抽出−−などをおこなったもの。
また(2)の基準に基づいて選択された重要地域180地域の一覧も収録されている。【文化庁】