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環境ニュース[国内]

RPS制度 電力と新エネ相当量の一括取引は「独禁法上問題」

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2003.08.19 【情報源】公正取引委員会/2003.08.18 発表

 公正取引委員会は平成15年4月から新エネルギー発電法に基づくRPS制度が開始されたことに伴い、同制度による一般廃棄物発電の余剰電力取引の実施状況について調査を行ない、調査で把握された内容についての独占禁止法上の考え方をまとめ、15年8月18日付けで公表した。
 新エネルギー発電法に基づくRPS制度では、電力会社に年間小売電力量の一定割合を自然エネルギーでまかなうことを義務付け、義務枠を満たさない事業者に対しては、義務枠以上の発電量がある事業者の発電分の一定量を「新エネ電気相当量」として購入するか、他事業者から新エネルギーにより発電された電気を購入するかして、義務を果たすことを求めている。その際電力と新エネ電気相当量の購入は別枠でできることになっている。
 今回の調査では市町村が電力会社と余剰電力の販売についての15年度契約を結んだ際に、どのような交渉がされたかアンケート調査を実施したが、調査対象となった24の市町村のうち、20市町村の交渉で、電力会社側が余剰電力と「新エネ電気相当量」を一括販売するメニューのみを提示していたことがわかった。
 公取委はこの状況について「電力会社が余剰電力市場での独占的な地位を利用して”新エネ相当量”証書の一括販売を求めたと受け止められかねない状況」と問題視。独占禁止法違反になるおそれがあると指摘した。
 またこのほかにも(1)電力会社が一般廃棄物発電事業者に対し長期契約のみを提示し、長期取引を余儀なくさせる場合、(2)新エネ電気相当量の価格を通常の自家発電設備からの電力購入単価を下回って設定した場合、(3)PPS(電力会社の託送ネットワークにより電力の小売販売を行う電気事業者)から電力会社に取引先を変更しようとする一般廃棄物発電事業者に不当に低い購入単価を適用した場合−−についても独占禁止法上問題となるおそれがあるとの考え方を示した。【公正取引委員会】

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