一般財団法人環境イノベーション情報機構
カドミウム基準値超過3地点、銅基準値超過1地点 14年度農用地土壌汚染細密調査で判明
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2003.08.19 【情報源】環境省/2003.08.19 発表
環境省は都道府県が平成14年度に実施した農用地の土壌汚染細密調査の結果と14年度に実施された農用地土壌汚染対策の状況についてとりまとめを行った。この調査は土壌汚染のおそれのある農用地での汚染状況把握と汚染が明らかになっている地域での汚染範囲確定のために実施しているもので、土壌と農作物について中に含まれる有害物質量を分析測定している。
14年度は全国6地域の計1,284ヘクタールでカドミウムについて、1地域4ヘクタールで銅についての調査を行なった。
その結果、秋田県の鹿角市、比内町、増田町の3地点の玄米から基準値(玄米1キログラムあたり1ミリグラム)を超えるカドミウムが検出され、また銅については群馬県太田市の土壌で基準値(土壌1キログラムあたり125ミリグラム)以上の汚染が新たに判明した。
これらの地域はすでに汚染が明らかになっている箇所の周辺地域にあたるため、環境省では引き続き調査を実施し汚染範囲を確定させ、対策についても検討を行う方針。
一方、14年度の農用地土壌汚染対策の進捗状況としては、新たな対策地域の指定や対策計画の策定はなく、三重県西員弁地域の168.9ヘクタールで対策地域の指定が解除された。
なお汚染が明らかになっている132地域の類型面積7,224ヘクタールに対し対策事業完了面積の割合は6,054ヘクタール(83.8%)で、うち国庫補助事業による対策実施面積は5,429ヘクタール、県の単独事業による対策実施面積は625ヘクタールだった。【環境省】