一般財団法人環境イノベーション情報機構
51.5%の河川で70cm以上の透視度 全国一級河川の14年水質調査結果
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2003.07.09 【情報源】国土交通省/2003.07.09 発表
国土交通省は全国一級河川109水系や湖沼についての平成14年水質調査結果をとりまとめた。今回の調査のうち1,094地点で行った有機汚濁についての調査では、有機汚濁の代表的な水質指標であるBOD(河川の基準)やCOD(湖沼の基準)の環境基準値を満足している地点の割合は平成13年よりさらに2%増え、85%に達していることが確認された。
BOD平均値が最も良好だったのは、北海道の尻別川、後志利別川、札内川、三重県の宮川の4河川でBOD平均値はいずれも1リットルあたり0.5ミリグラム。一方BOD平均値のワースト1となったのはアゴヒゲアザラシのタマちゃんが現れた神奈川県の鶴見川で、BOD平均値は1リットルあたり5.5ミリグラムだった。
なお14年調査から「人と川とのふれあい」という観点から、新たに糞便性大腸菌群数や透視度についての調査も開始された。
このうち糞便性大腸菌群数は公共用水域についての基準が未設定であるため、水浴場の判定基準に拠って調査を行ったが、その結果「不適」に分類された河川が21.7%で、「可」は44.7%、「適」は33.6%となった。
また透視度の公共用水域での基準も定められていないが、こちらについては「人が川の中に入って遊ぶときに足もとが見え安心できる」という観点から70cm以上の透視度がある川を「川とふれあいやすい環境」と分類。調査地点の51.5%が70cm以上の透視度を保っていることが確認され「川とふれあいやすい」と評価された。【国土交通省】