一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界の年平均気温、2100年には2.5℃上昇するおそれも 気象庁予測
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2003.05.12 【情報源】気象庁/2003.05.09 発表
気象庁は2100年までの世界全体の気候変化予測の最新の成果を『地球温暖化予測情報 第5巻』としてまとめ、2003年5月9日に同庁ホームページに公表した。『地球温暖化予測情報』は複数の二酸化炭素排出シナリオに沿った地上気温、降水量、海面水位などの変化について、気象研究所が開発した地球全体を対象にした気象モデル(全球大気・海洋結合モデル)をもとに予測したもので、同庁では平成8年度からこの報告をほぼ2年ごとに定期的に発表している。
第5巻では温暖化予測のためのシナリオとして、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が2000年にまとめた最新のシナリオの中から、代表的な2つのシナリオを採用。第4巻作成時よりさらに高精度化された気候モデルを使って予測を行った。
その結果、「2100年時点の二酸化炭素濃度856ppm」というCO2排出増が大きいシナリオではおよそ2.5℃、「2100年時点での二酸化炭素濃度621ppm」という中庸なシナリオでは1.7℃、世界全体の年平均気温が上昇するとされ、またどちらのシナリオでも熱帯域で降水量が大きく増加していた。
この予測は2001年に取りまとめられた「IPCC 第三次評価報告書」の内容を裏付けるものとなっている。【気象庁】