一般財団法人環境イノベーション情報機構
大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査結果を公表
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2021.11.09 【情報源】環境省/2021.11.08 発表
環境省は、地域人口集団の健康状態と大気汚染との関係を定期的・継続的に観察し、必要に応じて所要の措置を講ずるために、大気汚染に係る環境保健サーベイランス調査を実施しており、今回、令和元年度の調査結果を取りまとめ公表した。3歳児を対象とした調査及び小学1年生を対象とした調査を実施して、それらの調査結果についての単年度解析、並びに、平成8〜令和元年度の3歳児調査及び平成16〜令和元年度の6歳児調査のそれぞれを統合したデータを用いた経年・統合解析等を行った。また、令和元年度の6歳児調査回答者のうち平成27〜28年度に実施した3歳児調査時に回答のあった者について追跡解析を行った。
3歳児調査及び6歳児調査ともに、単年度解析において対象者別背景濃度区分ごとの呼吸器症状有症率及び調査対象地域ごとの対象者別背景濃度の平均値と呼吸器症状有症率の検討において、大気汚染物質濃度が高い地域ほどぜん息有症率が高くなる傾向はみられなかった。オッズ比による検討においても大気汚染とぜん息有症率に有意な正の関連性を示す結果は得られなかった。
環境調査における大気汚染については全般的に低下傾向にあるが、今後も大気汚染とぜん息の関連性について地域特性も踏まえて注意深く観察する
【環境省】