一般財団法人環境イノベーション情報機構
住友化学、環境負荷低減への貢献に向けてアクリル樹脂のケミカルリサイクル実証設備を新設
【ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2021.09.15 【情報源】企業/2021.08.23 発表
住友化学は、このほどアクリル樹脂(PMMA、ポリメチルメタクリレート)のケミカルリサイクル実証設備を愛媛工場(愛媛県新居浜市)に建設することとした。2022年秋に実証試験に着手し、23年にサンプル提供を開始する予定。この取り組みと並行して、使用済みアクリル樹脂の回収から、再生、製品化までの資源循環システムを確立し、早期の事業化を目指す。今回の実証試験で原料とする使用済みアクリル樹脂は、水族館向け大型アクリルパネルで世界トップシェアを誇り、住友化学と約50年のパートナーである日プラ株式会社から出る廃材を活用する予定。また、事業化に向けて、廃棄される自動車や家電、飛沫防止板などからの回収を含め、安定的な原料調達システムの構築も併せて検討を始める。再生されたMMAモノマー、およびそれを原料とするアクリル樹脂は、環境規制の強化が進む自動車のほか、公共施設である高速道路の遮音板など、リサイクル材料としての付加価値が認められる分野・製品での採用を想定している。
住友化学は、経営として取り組む重要課題(マテリアリティ)の一つにプラスチック資源循環を含めた環境負荷低減への貢献を掲げており、これからも、グループを挙げて経済価値と社会価値を一体的に創出し、持続的な成長とともに、サステナブルな社会の実現への貢献を目指していく、としている。
【住友化学株式会社】