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環境ニュース[国内]

伊藤忠商事、太陽電池製造ベンチャーに出資、人工水晶で完全無色透明型を開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.04.06 【情報源】企業/2016.04.04 発表

 伊藤忠商事は、日本の太陽電池製造ベンチャー、inQs(インクス)=東京・港区=に出資する。三菱UFJ信託銀行と第三者割当増資を引き受けた。伊藤忠はインクスの第2位の株主になる。同社は、人工水晶を使った完全無色透明型と極低照度発電型の太陽電池開発・製造に世界で初めて成功し、注目されている。
 インクスは現在主流になっているポリシリコンではなく、人工水晶を太陽電池の原料に使用する。完全無色透明型はガラスの代わりに使うことができ、太陽光を常時、効率的に電気エネルギーに変換する。オフィスビル、住宅、工場の窓、壁、天井や自動車でエネルギーの完全自給自足に向けて採用が検討される。
 極低照度発電型は暗い室内でも発電でき、スマートフォン(多機能携帯電話)やリモコンに組み込むことで将来、有線での充電や電池が不要になる。IoT(モノのインターネット)分野の中核機器で拡大が見込まれる各種センサーシステムでは、導入コストの多くを占める電源のための配線工事の必要がない。
 極低照度発電型は既存電源との配線が要らない独立電源として期待されている。現時点では世界で唯一、各種センサーシステムを稼働させるための十分な電力が得られる独立電源だ。複数の大手企業と採用に向けた商談が進んでいる。伊藤忠は製品の国内外向け販売と、戦略の立案・実行を通してインクスの企業価値を高める。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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