一般財団法人環境イノベーション情報機構
NECの「田んぼ作りプロジェクト」、国連生物多様性の10年日本委員会連携事業に認定
【環境一般 CSR】 【掲載日】2016.03.15 【情報源】企業/2016.03.11 発表
NECが展開している生態系・生物多様性保全活動「NEC田んぼ作りプロジェクト」が、国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)の連携事業に認定された。自社が保有するIT(情報技術)・ネットワーク技術を活用してデータを蓄積し、生態系・生物多様性ソリューションの開発・実証を推進することで、自然再生の先駆的なモデルを目指す。このプロジェクトはNECグループの社員・家族の環境意識向上を狙いに、2004年から茨城県の霞ケ浦周辺で実施している。環境NPOや酒造会社と協働して稲作から酒造りまで1年を通じて体験するプログラムで、約30年間耕されなかった湿地帯を再生した。これまでに1万2000人以上の社員・家族が参加した。100年後のトキの野生復帰を目標にする。
UNDB-Jの連携認定では、田の再生によって生物多様性保全で具体的な効果が期待されるうえ、観測システムの開発など企業の技術力を生かした活動が行われている点や、NPO、事業者、行政(牛久市)といったさまざまな部門と連携している点が評価された。他の事業者でも同じような取り組みが期待され、波及効果につながることも認められた。
NECは田に、稲の生育や生き物について調べられる太陽電池駆動の気象観測センサーシステムを設置している。UNDB-Jは、2010年10月に名古屋市で開かれた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された「愛知目標」達成に向け、国、自治体、企業、団体の参加・連携を促進し、推奨する事業を認定する。環境省が全体の事務局を務める。【日本電気(株)】