一般財団法人環境イノベーション情報機構
味の素、川崎工場の増強完了、環境に配慮した生産設備の導入でCO2排出量を削減
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2015.12.15 【情報源】企業/2015.12.09 発表
味の素は、2014年7月から工事を進めていた川崎工場(川崎市川崎区)の増強を完了した。2016年1月に本格稼働を始める。生産能力を高めるとともに、環境に配慮した生産設備の導入によって生産工程でのCO2排出量を大幅に削減し、環境負荷を抑えた生産を行う。ガラス越しに生産設備が見られる新しい工場見学コースを5月に開設する。川崎工場は味の素の主力工場で、メニュー用調味料「Cook Do(クックドゥ)」ブランドの需要増加に対応し、約23億円を投資して増強した。味の素のメニュー用調味料の売り上げは2014年度に、2010年度比約140%と伸びている。新生産設備は7895m2の延べ床面積があり、年間9500万個の生産能力を持つ。
今回、生産効率の高いレトルト殺菌設備を入れるとともに充てん・包装設備を増強した。これによってCook Doの生産能力は従来の1.4倍に拡大した。レトルト殺菌設備では殺菌時に使用する熱水の再利用を図り、生産工程で排出するCO2を約30%削減する。併せて製品への熱負荷を低減する新たな方式の採用で風味や色調などの品質を高める。
充てん・包装工程には製品パウチ搬送用のロボットを新たに導入し、省スペース・少人数での生産体制を構築した。味の素は、新しい設備の稼働に合わせて川崎工場の生産品目を主力品種に集約して事業基盤を強化する。Cook Doの「回鍋肉用」「青椒肉絲用」「麻婆茄子用」や「Cook Doきょうの大皿」の「豚バラ大根用」などを生産する。【 味の素(株)】