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環境ニュース[国内]

クレハ、伊藤忠などと共同出資のリチウムイオン電池材料会社を取得、事業承継

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2015.12.08 【情報源】企業/2015.12.02 発表

 クレハは、リチウムイオン二次電池材料会社、クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン(KBMJ)に関し、伊藤忠、クラレ、INCJが保有する株式を取得し、完全子会社にする。同社は伊藤忠商事やクラレ、官民投資ファンドの産業革新機構(INCJ)と共同出資している。クレハはKBMJの事業を2016年4月に承継して製造・販売を続け、KBMJは解散する。
 KBMJは負極材の製造・販売と、接着剤の役割があるバインダーの販売を目的に、クレハと伊藤忠が出資して2011年10月に営業を始めた。2012年8月には、植物由来原料の負極材の事業化を目指すクラレと、革新的な事業に出資するINCJが資本参加した。現在の出資比率はクレハが50.1%で伊藤忠とクラレが20%ずつ、INCJが9.9%になっている。
 2015年3月期の売上高は61億円あり、事業拡大と製品開発で一定の成果は得られたものの、事業環境の変化や今後の見通しに対応するために出資各社で再検討した。車載用リチウムイオン二次電池市場の本格化が予想より遅れ、負極材の需要が伸び悩んでいることから設備投資の計画がなく、資本調達が不要なことから共同出資の解消を決めた。
 クレハは12月末までに伊藤忠とクラレから、2016年1月末までにINCJからそれぞれが保有するKBMJの株式を買い取る。その後、クレハがKBMJの事業を引き継ぎ、負極材とバインダーを手掛ける。KBMJはクラレの100%子会社とともに植物系負極材製造会社、バイオハードカーボンに出資しているが、保有する株式は12月までにクラレに譲渡する。【(株)クレハ】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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