一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本政策投資銀行、「サステイナビリティボンド」を発行、日本の発行体で初の起債
【エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2015.10.27 【情報源】企業/2015.10.21 発表
日本政策投資銀行(DBJ)は、「第1回DBJサステイナビリティボンド」を10月21日に発行した。欧米を中心に近年発行が急増している社会的責任投資(SRI)債の一種で、日本の発行体で初の起債となる。顧客の環境や社会に対する取り組みを支援する原資の一部を調達し、投資家には環境・社会的意義が高いプロジェクトへの投資機会を提供する。SRI債の市場拡大と投資家のニーズの多様化を受けた。資金の使途は、DBJが運用している「DBJグリーンビルディング認証」と「DBJ環境格付」融資となる。グリーンビルディング認証は、対象物件の環境性能と社会的要請への配慮を総合的に評価して認証する。環境格付融資は、企業の環境経営度を評点化し、得点に応じて3段階の金利を適用する。
DBJは2014年10月にグリーンビルディング認証を資金使途に「第1回DBJグリーンボンド」を発行したが、サステイナビリティボンドは環境格付融資を加えて規模を拡大した。発行額3億ユーロ(約408億円)で4年を期間にし、SRI投資家に販売した。構成は銀行61%、アセットマネジャー13%、保険11%、中央銀行・公的機関7%、その他8%となる。
DBJはSRI債を継続して発行する方針だ。今後は、防災・減災や事業継続の取り組みを進める先進的な企業向け「DBJ BCP(事業継続計画)格付」融資や、従業員の健康維持・増進と生産性向上を目指す企業への「DBJ健康経営格付」融資などに使途を広げることも検討する。DBJは40年以上にわたり、環境対策事業に3兆円以上の投融資実績がある。【(株)日本政策投資銀行】